2017.03.31 担当:春木
- [十羽目]
……………… 
………………ん、ふあぁぁ……。

- ふふ。はるの寝顔かわいい~

- 信じらんねえ。
やる気ないにも程があるだろ。 
- とりあえず起こす?
俺と弟くんだけでやっちゃう? 
- 僕も一緒にねよーっと。

- えええ……!?
毎回ぐだぐだすぎるっしょ。
なんかちょっと穴埋めできるネタないかなあ。 - (ごそごそ資料を漁る染谷)
- (ごそごそ春木の寝ているベッドにもぐりこむ夏木)

- はーる。

- んー……むにゃむにゃ。

- ふふ。はるってば何の夢見てるのかな~

- ……んん。
夏木……今日の……おやつ……足りない……。 
- うんうん。
起きたらまた作ってあげるからね~ 
- あったあった。
弟くん、いいもん見つけ…………何やってんの? 
- はるに添い寝してあげてま~す。

- 男兄弟で一緒にベッドに寝るってちょっと理解に苦しむんだけど。

- 染谷くんに理解してもらわなくても僕は問題ないでーす。

- ……よし。この話はやめよう。

- でだ!
キャラクターのデザイン資料が出てきたので紹介しとくなー。 
- ……隠し撮りですか?

- 資料って言ってるじゃん。
今の形とちょっと違ってるの気づいてる? 
- ?

- 気づかない?

- はるが可愛い。

- いや、感想じゃなくて。

- えー。
間違い探しとかそういうの苦手なんですけど。 
- 自分のことだろ!?
つか、袖だよ!
自分でピンクじゃなきゃ可愛くないって変更したんじゃん! 
- そうでしたっけ?

- 私服の方は服装もだけど、表情とかも結構違ってる気がするなー。

- ほら、弟くんが実物より凛々しくない?

- どういう意味ですか?

- 今はすげー甘えたな感じじゃん。
はるー。はるー。って兄貴にべったりで。 
- …………。

- 言い返せないだろ?
いい加減さ、兄離れ――っっっ!!! 
- ちょ、なんで足踏んでくんの!?
一也といい、言い返せないからって暴力に走るのやめてくんない!? 
- …………。

- ……ほっぺ膨らませたって可愛くないっつの。

- まあ、正直君らのことはどうでもいいんだけど。
このデザイン資料さ、妹ちゃんの位置が気になってしょうがないんだよね。 
- 僕とはるに身を委ねてくれてて可愛いですよね?

- 可愛い……?
妹ちゃんが可愛いのは否定しないけどそうじゃなくて……。 
- …………。よし、次いこう。

- ねえ見て弟くん!
高校のときだから髪型もちょっと違うの分かる? 
- …………。

- 弟くん?

- 一也くんって制服似合いませんよねー。
なんか顔怖いし若さがない。 
- それ、一也に言うなよ?
ああ見えて気にしてるから。 
- 染谷くんはなんか軽そうですね~

- んん?

- 女の子大好きって感じの顔。

- 弟くんって俺のことそういう風に見てたの?

- んー。
そもそも染谷くんのことは割とどうでもいいです。 
- それより、もういいですか?あんまり煩いとはるが起きちゃう。

- 待って待って。まだ俺と一也の私服の紹介してないから。

- どう?
ちょっと印象変わ……あれ、弟くん?
なんでベッドの中に戻っちゃうの? 
- じゃあ、おやすみなさ~い。

- えー……。

- ………………。

- 俺さ、明後日誕生日なんだよね。
一言くらい祝ってくれてもバチは当たんないと思うのよ。 
- …………めっちゃ寂しい。なにこれ。
一也は一也で約束してたのにサボるし。 
- もういいよ!
妹ちゃんに会いに行っちゃうから!
デートに誘っちゃうから!
そのままいちゃいちゃに突入しちゃうから!!!!!






